北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室&鞍馬研究室,2005年7月29日創設の防衛安全保障専門Weblog

【新年防衛論集2026】-8-広域師団,全方面的防衛力整備として

■戦争戦略空白支える防衛

全方面的な防衛政策について。なにかこう戦車の気配がする熊本の女子高生と空挺団のご近所の女子高生さんの艦艇広報観てます的な写真とともに語りたい。

戦争計画というものを憲法を背景に平時には決定できない、この結果、否応なく全方面的な防衛政策、つまり政治がどういう任務を急遽突き付けてきた場合にも対応できる防衛力整備が必要になる、とは前回示したわけですが、この一つの案が、新しい88艦隊、つまりヘリコプター搭載護衛艦を増勢し、多用途任務に充てるということでした。

新しい88艦隊、つまり護衛艦隊を構成する4個護衛隊群の8個護衛隊すべてにヘリコプター搭載護衛艦を配備するというものでした。そしてこれまで、北大路機関は広域師団というものが必要であるという特集を数十回に分けて掲載しています。広域師団は、装甲機動旅団と遠征機動旅団を隷下に持つ師団を編成するというものでした。

広域師団、具体的にはフランスが2016年に行ったように、小さくなりすぎた師団を司令部以外廃止し、旅団を師団隷下に置き、つまり、フランスの場合は4個旅団を廃止して3個旅団と師団司令部及び直轄部隊から成る大型の師団を編成したもので、フランス軍はこの結果、方面軍司令部よりも師団の数の方が少ないという不思議な状態となりました。

広域師団、方面ヘリコプター隊をその師団隷下にヘリコプター隊として置くと共に戦闘ヘリコプターと多用途ヘリコプターに若干数の輸送ヘリコプターを配備する。遠征機動旅団は、軽装備なので緊急展開の遠征任務にも、重装備の旅団を敵の重戦力がぶつけられる地域、それは国内か国外かは政治が決める、広域師団はこういう発想です。

小さすぎる師団を脱した大型師団を置くという試案を示しました。もちろん、戦車は300両必要であるし、なにより装甲戦闘車は大幅に増勢しなければならない、旭川の第2師団、練馬の第1師団、千僧の第3師団、福岡の第4師団、第2師団隷下に第5、第7、第11旅団を、第1師団隷下に第6、第9、第12旅団を、という方式で。

地域配備部隊は、広域師団に続き、そのあとに沿岸砲兵のような地域防備部隊、つまり射程がどんどん伸びる地対艦ミサイルを主力として沿岸部を護る部隊のようなものを構想していますが、骨子は全ての部隊が機動運用に対応する広域師団というものを提示していますし、これならば普段使いの兵力と反撃能力を分離しておける。

航空自衛隊は航空団を小型運用とするのではなく、アメリカの第18航空団、嘉手納の部隊ですね、此処の冷戦時代の編成を念頭に、飛行隊単位で分散させ、有事の際に一気に航空自衛隊の大半を第一線に集められる体制が理想ではないか、賭しました。勿論、航空団の移動には必要物資の輸送費とつとって簡単ではありませんが。

地域防備部隊を集める現状よりは、機動運用部隊を中心に考えた方が、特に現代は戦闘機の戦闘行動半径が増大していますし、とれる選択肢が増えているのではないか、と考えるのですね。そうしたうえで、政治が構想する原潜とか核兵器はどういう考えなのか、と言う。原潜については、維新の会との連立の際に維新の会が条件としてしめしました。

原潜と核兵器、後者については回を改めて考えようと思うのですが、原潜については、DDHの対潜護衛に用いるとか、反撃能力運搬手段とするとか、まずこのあたり、原潜が欲しい以上の視座が示されておらず、そもそも設計の土台も原子力分野の学生も3.11以降減少するなか、どう考えているのかな、という視点から、現実的には思えません。

 

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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