■3名殉職1名重傷
大分県の日出生台演習場において10式戦車が実弾射撃訓練中に爆発事故を起こし、3名が死亡、1名が重傷を負いました。

日田玖珠広域消防本部の発表として21日0840時、“戦車が暴発してけが人が多数出ている”との通報があり、“45歳男性と28歳男性がその場で死亡を確認されたとのこと。また別の32歳男性が心肺停止、21歳女性が重傷で病院搬送の上加療中、意識はある”、としており九州防衛局は同じ時間帯、西部方面戦車隊が射撃訓練を行っていたとしています。

10式戦車は三菱重工を中心に国産開発された戦車で、陸上自衛隊が保有する最も新しい戦車となっていて、教育訓練部隊のほか、北千歳駐屯地第71戦車連隊、上富良野駐屯地第2戦車連隊、玖珠駐屯地の西部方面戦車隊などに配備されています。乗員は3名、自動装填装置と高度な火器管制装置、強力な装甲と1200馬力のエンジンを備えています。

原因は不明、調査中となっていますが、防衛省は1500時に陸上幕僚長による記者会見をひらき、死亡したのは車長、砲手、安全係、重傷を負ったのは操縦手としていて、90式戦車とことなり、10式戦車は基本的に車内は一般公開されず、シンゴジラなどではセットを組んで撮影していますが、安全係は車内に配置されていたとのこと。

時限信管の爆発があくまで可能性の一つという注釈と共に陸上幕僚長記者会見において発言しています。ここからは推測となりますが、対戦車榴弾の時限信管、跳弾などにより場外弾着となる危険に対応する時限信管が暴発した可能性を示しているのかもしれませんが、基本的にこれらは発射した際のG、荷重を受けて初めて作動するものとなっています。

焼尽薬莢の破損か。推測となりますが、120mm戦車砲弾は焼尽薬莢という、薬莢部分が射撃に際して燃え尽きるようセルロース製薬莢を採用しています、これは16式機動戦闘車などで使用する105mm砲弾の金属製薬莢よりも脆弱で、底部の部分だけが形状としては金属製灰皿に近い大きさと形状、分離若しくは破損の事例は報告されています。

120mm戦車砲に焼尽薬莢を採用したのは90式戦車の戦車砲が世界的に標準となっていたラインメタル社製の戦車砲で、その標準弾薬がセルロース製焼尽薬莢であったためなのですが、メーカーでは連続射撃時に装填した主砲弾は、加熱した砲身によりセルロース部分が劣化するため、引き抜き禁止であり、必ず射撃するよう指定しています。

事故車両は報道機関により空撮されていますが、主砲は仰角を掛けたまま停止している一方、遠距離から望遠レンズにより撮影した空撮映像では車体周辺に白い部品が散乱しているため、後部弾薬庫のブローオフパネルという、弾薬庫に引火した場合に爆風を乗員の要る戦闘室ではなく上部の車外に逃がす安全弁が作動していた可能性があります。

報道機関の空さつ画像を見る限り、砲身部分は破損していないため、方針内部でとう発という発射前の爆発を起こしたわけではないもようで、また、車体そのものは後ろに傾いでいる点、轍などが確認できる範囲内で直線であることから、車体を蛇行運転し敵の照準を回避しつつ射撃するスラローム射撃を行っていた訳ではないことはわかります。

陸幕長記者会見では、事故原因が判明するまで当面同種の砲弾による実弾射撃は中止するとしており、空包射撃はおこなうとしています。今回の事故の大一方では現場で2名の乗員は死亡が確認されたということですが、戦車砲弾は一瞬で砲弾をマッハ5まで加速する強力なものであり、事故で亡くなられた隊員のご冥福を祈ります。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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